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V 戦前の原資料 1.社会・労働運動関係原資料

(3) 中央労働学園(協調会)旧蔵資料

 これは,財団法人協調会がその業務として作成,あるいは収集した原資料で,協調会図書館の旧蔵書が協調会文庫として法政大学図書館に入った後も中央労働学園に保管されていたが,後に大原社研で購入したものである。
 労働組合,労働争議関係の文書を協調会労働課で製本したものが大半を占めている。文書の内容は組合が発行したビラや指令書,各府県知事が内務省宛てに送った各組合・労働争議についての報告書,協調会職員が現地に出張しての報告書等である。大原社研所蔵の資料には,官側・資本家側の資料は多くないので,これを補う意味で貴重である。

 これらは1922~1934年の約10年間のもので,主要組合の年次大会・活動状況等についての資料には,総同盟以下官業労働総同盟,海員労働団体,東京市電自治会,海軍労働組合連盟,九州連合会,日本労働組合総連合,日本労働組合評議会,日本労働組合同盟,日本労働同盟,日本労働組合会議,日本交通総連盟,関東労働組合会議等約70冊がある。労働争議関係としては八幡製鉄,三菱・川崎造船所,石川島造船所,愛知時計電機,横浜船渠,住友伸銅所,日本車輛,東京瓦斯電気,神戸製鋼所,大阪鉄工所因島工場,三田土ゴム,大島製鋼所,藤永田造船所,大阪電燈,新潟鉄工所,日本電気,別子鉱山,日本楽器,共同印刷,野田醤油,星製薬,鐘淵紡績。その他争議関係として産業別に製本されているものもあり,比較的小規模の争議まで含んでいるので,当時の労働争議に関するものを網羅していると思われる。

 無産政党については労働農民党,社会民衆党,日本大衆党,全国労農大衆党,全国大衆党等約10冊,メーデーに関しては約5冊,労働争議・社会運動・無産政党関係新聞切抜きが約40冊ある。この他,『社会運動通信」1932~1935年分の切抜きが主題別に整理されて約130ファイルある。

 以上にあげた以後の争議資料としては,1932~1937年のものが未製本のまま産業別に仮綴じで保管されている。その他,協調会大阪支所,福岡出張所の資料が数十点あるが,これは各々の所で集めた資料と,地方の運動状況の報告である。

 資料の閲覧は冊子目録で検索していただきたい。その他に水平運動,労働学校,川口鋳物業調査等,貴重なものも数点あるが,仮綴じの資料を含め冊子目録に載っていないので,不明の点は係員にお尋ね下さい。

(谷口朗子)

『大原社会問題研究所雑誌』No.494・495(2000年1・2月)、創立80周年記念号より

更新日:2014年12月22日

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