採用内定取り消し［経］１９９３．３．－

   不況の長期化に伴い，卒業予定者に採用内定を取り消す企業が相次いだ．１月に，コダックの日本子会社が８人の内定を取り消したことが報道され，社会問題化した．労働省はあってはならない重大な問題とし，事業継続が困難な企業を除き，内定取り消し１００社の社名を公表したが，情報産業の中小企業が目立った．同省が把握した該当事業所は１１４社，対象者は５９３人であった．これを機に職安法施行規則が改正され，企業は事前に職安や学校へ内定取り消しを通知することが義務づけられた．〔参〕《日本労働年鑑》６４集．

大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』（労働旬報社、1995年）に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。