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藤木訴訟[政]1972.12.25

藤木訴訟[政]1972.12.25

   国立村山療養所に入院していた藤木イキが,他の女性と同棲した夫から離婚を要求され仕送りも絶たれたため,療養所所在地の東京都北多摩西部事務所(のち武蔵村山市福祉事務所)に生活保護を申請したところ,戸籍上離婚しておらず夫と同一世帯として夫のいる与野市が居住地であるとの理由で申請を却下されたことから,不服申立を経たうえで当該却下処分の取消しを求めた裁判.1972年12月25日の東京地裁判決は,夫婦でも長期入院別居の場合は世帯は別であり,かつ本件の如き場合は夫のところへの復帰の期待可能性はないから原告の居住地はなく現在地で保護すべきであるとして,原処分を取り消した(確定).〔参〕深沢一夫《藤木生存権訴訟――11年の歩みと戦後民主主義》1979.⇒1979[政]4.11.




大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。

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