東京電力賃金差別事件判決［労］１９９４．１１．１５

   東電社員１４２人が，共産党員やその支持者であることを理由に会社から賃金等で差別を受けたとして，会社に損害賠償を請求した事件．横浜地裁判決はその５番目の判決で，すでに前橋地裁（９３．８．２４），甲府地裁（９３．１２．２２），長野地裁（９４．３．３１），千葉地裁（９４．５．２３）で判決があり，いずれも思想・信条を理由とする査定差別は労基法３条などに違反するとした．思想・信条を理由とする賃金差別事件は過去わずか２件で，この一連の判決が，企業内の差別反対運動に及ぼす影響は大きい．〔参〕労働法律旬報１３４８号．

大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』（労働旬報社、1995年）に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。