94春闘[労]1994.3.24
94春闘[労]1994.3.24
この春闘は,前年に続き不況下の春闘となった.連合は,景気回復で雇用を確保するには〈5~6%中心〉の賃上げが必要だと主張した.全労連,全労協の要求は,賃上げ3万5000円以上であった.春闘のヤマ場は3月24日で,金属労協大手組合に一斉回答が示された.鉄鋼はベアゼロか有額回答かの攻防となり,ベア1000円で決着した.リード役とみられたトヨタは最後まで難航し,結局,3.06%で決着,この影響で電機は3.05%に留まった.94春闘全体の妥結結果は,労働省調べで,9118円,3.13%で前年を率で0.76ポイント下回り,87年の3.58%を下回り,56年の春闘開始以来,最低の率となった.〔参〕賃金実務1994年7月1日号.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。