平成不況[経]1993.6.18
平成不況[経]1993.6.18
91年前半から戦後最大級の不況が始まった.生産,消費,設備投資はいずれも停滞し,92年の実質成長率はマイナス0・2%と戦後最低を記録した.これは,バブル経済のもとで膨れ上がった過剰投資に,バブル崩壊による金融不安が重なったためで〈複合不況〉と呼ばれた.財政支出も景気の下支え効果を失い,過去最大規模の経済対策が繰り返されたが,効果は現れなかった.93年には円高の進行と冷夏がさらに景気に悪影響を及ぼした.ほとんどの産業・業種で企業業績は悪化し,大規模なリストラが進められた.94年11月17日,経企庁は平成不況は91年5月から93年10月までの30ヵ月だったと発表したが,その後も景気回復の足どりは鈍い.〔参〕宮崎義一《複合不況》1992.⇒1993[経]この年.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。