ソ連,保守派のクーデター[国]1991.8.19
ソ連,保守派のクーデター[国]1991.8.19
エリツィン・ロシア共和国大統領による国家機関内での共産党の活動禁止や共和国権限の拡大を認める新連邦条約に対し危機感を強めたソ連保守派は,この日,クーデターに同調しないゴルバチョフ大統領を別荘に軟禁し,〈国家非常事態委員会〉を結成してソ連憲法に反する政党,団体の解散などの措置を発表した.しかし,市民の強力な支持のもとにエリツィンは反撃し,クリュチコフKGB議長,ヤゾフ国防相ら保守派の無策と不決断にも助けられ,3日間でクーデターを潰し,実権を掌握した.これを機にゴルバチョフも主導権を失い,8月24日には共産党書記長を辞任すると同時に中央委員会に党の解散を勧告し,革命後74年に及んだソ連共産党の一党支配は終焉した.〔参〕和田春樹《ロシアの革命》1991.⇒1991[国]12.25.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。