アパルトヘイト終結宣言［国］１９９１．６．１７

   南アフリカのデクラーク大統領は，９１年２月１日，人種別の３院制議会で演説し，アパルトヘイト（人種による隔離差別政策）の根幹をなす人種登録法，土地法を廃止し，集団地域法の効力を停止する意向を表明した．これを受けて，議会は６月６日，土地法と集団地域法の廃止を盛り込んだ土地改革法案を可決した．６月１７日，人種登録法の廃止案が可決され，デクラーク大統領は，アパルトヘイト体制の終結を宣言した．こうした動きを受け，ＥＣが４月１５日に経済制裁を解除したのを初め，日本も６月２１日に人的交流を解除し，１０月２２日には経済制裁を解除した．アメリカも７月１０日には経済制裁を解除するなど，国際社会は対南ア制裁緩和に向け大きく動いた．〔参〕世界週報１９９１年７月９日号．⇒１９９４［国］５．３．

大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』（労働旬報社、1995年）に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。