宇野宗佑内閣[政]1989.6.2
宇野宗佑内閣[政]1989.6.2
自民党の実力者のほとんどがリクルート事件に関与するなかで,竹下後継の選出は難航した.最初に名前が挙がった伊東正義総務会長は,〈表紙が変わっても中身が変わらなければダメ〉だと固辞した.結局,5月31日,竹下前首相のイニシアチブで宇野宗佑外相の擁立が決まり,6月3日,宇野新内閣が発足した.宇野新首相は,〈改革前進内閣〉を看板に政治改革に取り組もうとした矢先に,週刊誌に女性スキャンダルが暴露され,政権イメージは急速に低下した.こうした中で戦われた7月の参院選で自民党は大敗し,与野党の勢力比は逆転,宇野首相は選挙敗北の責任をとって退陣を表明した.〔参〕共同通信政治部《自民党大乱》1990.⇒1989[政]8.9.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。