藤尾発言[文]1986.9.5
藤尾発言[文]1986.9.5
藤尾政行文相は《文藝春秋》86年10月号で,日韓併合について〈形式的にも,事実の上でも両国の合意の上に成立している.……韓国側にもやはり幾らかの責任なり,考えるべき点はあると思う〉と発言し,日韓併合が日本による侵略行為だという見方に疑問を呈した.韓国政府は直ちにこれに抗議し,重大な外交問題に発展した.結局,9月8日,中曽根首相は藤尾文相を罷免して後任に塩川正十郎代議士をあて,9月20日,アジア競技大会の開会式出席のために訪韓した際に陳謝し,問題を決着させた.〔参〕文藝春秋1986年11月号.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。