円高不況[経]1986.6.24
円高不況[経]1986.6.24
プラザ合意以降,円の対ドル相場が急上昇し,輸出不振による円高不況が始まった.実質経済成長率は85年の5.1%から86年の2%台へと大きく落ち込んだ.また,円高は日本企業の海外進出に拍車をかけ産業〈空洞化〉が問題にされ始めた.石炭,造船,鉄鋼といった産業はもとより,自動車,電機電子などの先端産業でも影響が広がった.有効求人倍率は85年の0.68から86年には0.62に低下し,完全失業率も85年の2.6%から86年の2.8%に上昇し,高度成長以降最高となった.〔参〕北田芳治他編《円高不況下の日本産業》1987.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。