米,ILO脱退[国]1977.11.1
米,ILO脱退[国]1977.11.1
1975年11月,米政府は3者構成代表制の崩壊,人権問題の取扱いに関する東西間の相違,適正手続きの無視,政治性の増大,の4点をあげてILOは本来の姿にたちもどるべきだと主張し,事態の改善がみられるまでILOを脱退すると通告,’77年11月これが発効した.その背景には,終始イスラエルを支持する米国とアラブグループとの対立,ソ連圏の人権問題に対するILOの甘い態度への反発などがあったとされた.予算の25%を負担していた米国の脱退はILOに財政的打撃を与え,事業の大幅削減,人員整理を余儀なくされたが,’80年2月,事態の改善が認められたとして米国はILOに復帰した.〔参〕《日本労働年鑑》49集.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。