７３春闘［労］１９７３．４．２７

   賃金要求だけでなく，反合理化，年金・スト権など政府に対する生活・制度要求をも掲げ，大衆的かつ多様な取り組みがおこなわれた春闘．２月１０日に公労協・公務員共闘のスト権回復スト，３月１１日，年金・物価メーデー，別に反合理化闘争等が取り組まれた．また３月１３日，上尾駅で暴動が発生し，交運ゼネスト直前の４月２４日には首都圏の国電３８駅で同様の騒動が起きた．４月１７日の年金統一ストに前後して賃金闘争も進展した．２６日は官民結合，３１０万人参加の一大統一ストが実施された．さらに，２７～２８日，初の〈交通ゼネスト〉が行われた．対政府交渉も，〈７項目合意〉など一定の前進をみた．妥結結果は労働省調べで，民間１万５１５９円，２０．１％と率・額ともこれまでの春闘の最高となった．〔参〕高木郁朗《春闘論》１９７６．

大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』（労働旬報社、1995年）に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。