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隅谷委員会報告[経]1972.5.23

隅谷委員会報告[経]1972.5.23

   隅谷三喜男東大教授を委員長とする物価・所得・生産性委員会(隅谷委員会)は,1970年9月,経済審議会のなかに設置された.委員会が設置された理由は,’69~’70年に賃金上昇率が著しく高まり,労働生産性の上昇率を上回るという事態が生じ,賃金と物価のスパイラル現象があらわれたことにあった.報告は,’55年以降の物価動向,賃金および価格変動における市場支配力の検出,物価および所得変動の相互関係の解明,所得政策の理論的問題点の整理分析などを行っているが,所得政策の具体的問題点の検討は除外されている.結論的には〈現在までの判断材料からは,近い将来に対し所得政策の必要性が強まるとは考え難い〉と述べている.〔参〕読売新聞経済部編《所得政策の登場》1974.




大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。

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