老人医療費無料化制［文］１９６９．１２．１

   文京区内での全日自労や民医連などの活動を契機にもり上がった老後保障確立要請にこたえ美濃部革新都政のもと，厚生省の反対を押して１９６９年９月の都議会で〈老人医療費の助成に関する条例〉が全会一致で可決（’６９年１０月１５日・条例１０７号），同年１２月１日より施行された．何らかの医療保険加入者の自己負担分につき一定所得以下の７０歳（のち６５歳）以上の者に公費助成し医療費を無料化するもので，多くの地方自治体に波及，老人福祉法’７２年改正をうながした．〔参〕小川政亮〈高齢者と都市生活〉岩波講座《現代都市政策Ｘ》１９７３．

大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』（労働旬報社、1995年）に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。