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英,白書《紛争に代えて》[国]1969.1.17

英,白書《紛争に代えて》[国]1969.1.17

   イギリス労働党政府は,かねてからドノヴァン報告をもとに,労使関係改善に関する政策を検討していたが,発表された白書は,現制度の分析や改革の方向については大筋で右の報告に沿うものであった.とはいえ,その根本思想及び具体策では遙かに干渉主義に踏み込むものであった.すなわち,白書は,団体協約に法的拘束力を付与せよという使用者の要望は拒否したが,争議前に調停期間または冷却期間設定の強制,重大ストヘのストライキ投票の強制,組合承認問題に関する強制的勧告などを導入しようとした.白書の含むスト規制の色合は労働組合界の強力な反対運動を引き起こし,改革は挫折し,労働党政府退陣の原因となった.〔参〕熊沢誠《国家のなかの国家》1976.




大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。

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