日大全共闘[社]1968.5.27
日大全共闘[社]1968.5.27
日大では,4月2日,東京国税局による約20億円の脱税摘発を契機に,それまで大学側による自治活動の禁止によって沈黙を強いられていた学生の学園民主化運動が爆発し,約10万人の学生を擁する日本一のマンモス大学を揺るがす大闘争に発展した.この日,経済など4学部学生有志によって結成された全学共闘会議は,学園民主化・全理事総退陣・経理公開など5項目の要求を決議,議長には秋田明大が就任した.日本刀などで武装した体育系学生による弾圧の激しさは,他の学園闘争には類を見なかった.全共闘は,これとの〈武闘〉を繰り返すなかで一般学生の支持を得て,以後大学占拠,全学集会における古田会頭ら理事総退陣声明,佐藤首相の〈介入発言〉による居直りと劇的な展開をみせる日大闘争の中心となった.〔参〕日大文闘委書記局編《増補・叛逆のバリケード》1969.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。