イタイイタイ病提訴[社]1968.3.9
イタイイタイ病提訴[社]1968.3.9
富山県婦負郡婦中町などの神通川流域に発生したイタイイタイ病患者と遺族28人が,三井金属鉱業株式会社を被告として,この日6100万円の損害賠償を求める訴訟を富山地裁に提起した.同社神岡鉱業所は廃水を神通川に永年にわたり流し続けてきたが,その廃水にはカドミウムなどの重金属類が含まれていて,原告の居住地域一帯の水田や地下水に広がり,米や野菜,魚類などに吸収,蓄積されて人体に入り,イタイイタイ病を起こした.被告側は,カドミウムとイタイイタイ病との因果関係を真っ向から否定したため,因果関係の存否が最大の争点となった.〔参〕イタイイタイ病訴訟弁護団編《イタイイタイ病裁判》1~4,1971-3.⇒1971[政]6.30.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。