映画〈ドレイ工場〉［文］１９６８．１．初

   １９６０年代の全金日本ロール支部（東京・江東）の合理化反対闘争を描いた映画で，原作は《東京争議団物語》．山本薩夫総監督，武田敦演出，前田吟，日色ともゑ他出演．〈皆で作り皆で観る〉を方針に，’６７年９月製作上映委員会を結成，２５０円で製作協力券が普及され，その利益は次回作〈沖縄〉の企画・脚本に投資された．これまでにも〈荷車の歌〉〈武器なき戦い〉〈松川事件〉がこの上映方式で作られたが，１６０万人の観客動員にみられるように，〈ドレイ工場〉はこの上映方式を確立させたものといえる．〔参〕《１０万人の創造――映画〈ドレイ工場〉の記録》１９６８．

大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』（労働旬報社、1995年）に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。