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全逓東京中郵事件判決[政]1966.10.26

全逓東京中郵事件判決[政]1966.10.26

   1958年春闘の全逓ストに伴い,組合員38人が郵便法79条1項の郵便物不取扱い罪に問われた事件での無罪判決.公労法17条の合憲性が真正面から争われ,事実上,官公労働者のストを刑事罰から解放した.最高裁は従来の〈公共の福祉〉論による全面的合憲論をしりぞけ,官公労働者の争議権を基本的に認めたうえで,国民生活全体の利益との比較衡量による合憲的限定解釈をとり,高裁の有罪判決を破棄した.ここで示された必要最小限度制約論とその4つの基準は,のちに都教組4・2判決でより精緻化されることとなった.この大転換ともいえる判決を生み出した背景には,ILO闘争や下級審の無罪判決の理論的積み上げがあった.〔参〕東京中郵事件裁判資料刊行会編《全逓中郵事件裁判記録上・中・下》1974.⇒1969[政]4.2,1977[政]5.4.




大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。

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