吹田事件無罪判決[政]1963.6.22
吹田事件無罪判決[政]1963.6.22
大阪地裁は395回の公判を重ねたうえ,ごく一部の被告を傷害等で有罪としたものの,騒擾罪,吹田操車場構内デモによる威力業務妨害罪,火炎びんを爆発物とする同取締罰則違反のすべてを否定するという注目される判決をおこなった.この集団行動の目的は軍需輸送に対する抗議であり,一部デモ隊員の暴行などは集団の共同意思に出たものと認められず,したがってまた不当な勢威一般とみることはできないとする判決であった.大阪地裁は,公判で検察官請求の被告人調書の3分の2近くを却下し,また却下された調書を引用した論告に中止を命じた.〔参〕石川元也《吹田事件と大衆的裁判闘争》1979.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。