江田ビジョン[政]1962.7.27
江田ビジョン[政]1962.7.27
日光で開かれた全国オルグ会議の冒頭で打ち出された.江田は社会主義の基盤となるべき人類の偉大な成果として,(1)アメリカの高い生活水準,(2)ソ連の徹底した社会保障,(3)英国の議会制民主主義,(4)日本の平和憲法を挙げ,これらの上に新しい社会党のビジョンを作りあげていくべきだとした.この〈江田ビジョン〉は《エコノミスト》(1962年10月9日)誌で詳しく展開され,社会党の構造改革論争を最終的な局面に発展させるものとなった.向坂逸郎や佐々木更三が〈江田ビジョン〉批判の先頭に立ち,社会党第22回大会(’62年12月)は〈江田ヴィジョンは社会主義の理論を混乱におとしいれる〉と決議した.〔参〕刊行会《江田三郎――そのロマンと追想》1979.江田三郎《私の日本改造構想》1972.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。