経済白書〈景気循環の変貌〉[経]1962.7.17
経済白書〈景気循環の変貌〉[経]1962.7.17
1962年の経済白書は同年の不況を短期の在庫循環ではなく,中期の設備投資循環に規定されたものと説明した.設備投資の性格が相互に需要をつくり出す型から,設備投資だけが大幅に増加するものに変わった結果,経済の不均衡成長が均衡回復過程に入り,それは景気循環の型を変えるだけでなく,経済の成長要因を変化させ,成長趨勢の転換をもたらすとのべ,日本経済は〈転型期〉にあると規定した.これ以後,景気循環の型の変化と〈転型期〉規定をめぐって活発な論争がおこなわれた.実際,’62年から’65年までの設備投資増加率は大幅に低下した.〔参〕エコノミスト41巻30号.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。