石原産業争議[労]1961.4.7
石原産業争議[労]1961.4.7
化学・鉱山を事業とする石原産業の経営近代化をめぐる争議.1960年の賃上げ闘争時に会社が鉱山部門の独立採算制実施を表明したことを契機に,石原産業労連は,〈常に労働者にシワヨセを持ち込む経営の欠陥を除去する〉として,完全雇用を基礎とした経営近代化を求める闘争の推進を決定,’60年4月29日の労使交渉では会長の社長兼務制を解くなど経営体制強化の確約が行われた.しかし,この確約は実現せず,年末一時金闘争に合わせ会長引退要求を行った.組合は賃上げ回答を不満として,’61年4月7日から無期限部分ストに突入し,経営近代化をめぐる争議は長期化した.会社は組合役員を解雇するなどしたが,その後,会長の社長兼務制を解き新社長を選び,労使は,8月31日,〈会社は組合役員の完全雇用を基調とする〉など〈労使関係近代化に関する確認書〉を調印し,争議は終決した.〔参〕《合化労連20年史》1971.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。