南ベトナム解放民族戦線[国]1960.12.20
南ベトナム解放民族戦線[国]1960.12.20
1954年7月,ジュネーヴ休戦交渉の最中,アメリカの後押しで南ベトナムに成立したゴ・ディン・ジェム政権は,民主共和国と対抗して農地改革を図るが失敗,恐怖政治により反政府運動を徹底的に弾圧した.’60年1月,ベンチェ省で農民蜂起が起こり,最初の武装解放区が生まれた.そのような状況下で,ジェム政権とアメリカ帝国主義の打倒・民族民主連合政権の樹立を要求する統一戦線組織として南ベトナム解放民族戦線が結成された.同戦線は国民各層,諸宗派・諸民族を代表する抵抗組織を糾合し,農村に解放区を次々と拡大,土地改革を推進した.ベトナム戦争中は民主共和国の援助を受けて南部における武力解放闘争を担い,’69年6月に臨時革命政府を選出,ベトナム解放の主体となった.南北統一後の77年1月にベトナム祖国戦線に吸収合併された.〔参〕桜井由躬雄・石澤良昭《東南アジア現代史・III》1977.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。