池田勇人内閣[政]1960.7.19
池田勇人内閣[政]1960.7.19
岸内閣の後継内閣をめぐる自民党の内部抗争は,7月14日の自民党総裁選挙で一挙に表面化した.この総裁選挙の特徴は,池田,佐藤,岸の〈三大官僚派〉と,大野伴睦,石井光次郎,松村謙三ら党人派との対抗にあったが,党人派の結束が崩れ,池田総裁が出現,7月18日,首班指名を受け,19日,第1次池田内閣の組閣となった.このあと,1964年10月の病気辞任まで,3次にわたって内閣を組閣,在任期間は4年余であるが,次期の佐藤内閣とあわせて12年が,自民党の安定政権時代となる.池田内閣段階で,高度経済成長路線,貿易自由化による国際競争力の強化,通産省による行政指導体制の確立と産業構造の再編成が取り組まれ,日本の戦後社会の質的転換が促進された.〔参〕正村公宏《戦後史・下》1985.富森叡児《戦後保守党史》1977.⇒1960[経]11.1,[政]11.20.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。