安保6・4スト[労]1960.6.4,[社]1960.6.4
安保6・4スト[労]1960.6.4,[社]1960.6.4
安保改定反対に目標をしぼった最初の大規模政治ストである.1年余の労働者の安保闘争の積み重ねが,5月20日になって〈政治スト〉に逡巡する総評幹部を動かして6・4ストに結実した.460万人の統一行動の中核として重大決意を固めた国労とそれに同調した動労による,東京に重点をおいた拠点での職場大会は始発から午前7時まで予定どおり実行され,客車を中心に運休1107本,遅延769本と,これまでの国鉄史上最大規模の影響を与えた.政府は6月2日,違法な政治ストと非難声明をだしたが,安保批判勢力のストヘの期待は大きく法律家のスト合憲声明,閉店スト,労働者知識人学生などの泊りこみなど,多様な行動で支援した.最も危惧された一般市民の反発もほとんどなく共感さえ生まれていた.この成功によって,やれても1回という予想を破ってさらに6.15および6.22と2回のストが行われた.〔参〕〈安保にゆれた日本の記録〉(エコノミスト別冊1960年9月10日〉.日高六郎編《1960年5月19日》1960.⇒1960[社]6.15.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。