EEC(欧州経済共同体)[国]1958.1.1
EEC(欧州経済共同体)[国]1958.1.1
戦後西ヨーロッパにおいて,汎欧州運動に源を発するといわれる統合運動が,ソ連邦を中心とする社会主義体制への対抗という点から,当初アメリカの協力的態度の下に発展した.1958年1月1日の欧州経済共同体の成立がその帰結である.EECは,まず関税同盟として域内関税の廃止と対外的共通関税の設定,すなわち商品取引の域内自由化をめざし,さらに資本および労働移動の域内自由化も計画し,国民経済の枠を越えた一大共同市場の確立を目的とした.資本および労働力の共同市場は’62年にほぼ形成され,関税についても’68年7月1日に当初の目的は達成されたが,共通農業政策については,フランスと西ドイツとの対立が続いた.〔参〕片山謙二編《現代資本主義とEEC》1967.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。