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日鋼室蘭争議[労]1954.7.5

日鋼室蘭争議[労]1954.7.5

   朝鮮戦争後の鉄鋼不況下,日本製鋼所は赤字を理由に1246人(うち室蘭製作所1010人)の人員整理案を発表したが,日鋼労連は反対し3波にわたるストを行った.しかし,室蘭を除いては希望退職者が予定人員に達したため,解雇反対闘争は室蘭のみが行うことになった.1954年7月8日,会社は指名解雇を行い,室蘭労組は被解雇者の強行実力就労をはかり,争議は対決の様相を深めた.8月24日の交渉で組合は解雇者を減らす最終案を引き出し,執行部は受諾を決めたが,9月6日の全員大会でこの案は否決され,闘争は続行された.会社は工場立入禁止の仮処分を執行し,組合は48時間反復無期限ストを実施したが,9月23日に第二組合が結成された.第二組合によって生産が再開され,闘争も長期にわたったため,12月27日室蘭労組は中労委の斡旋案を受諾し,争議は197日目にして解決した.日鋼室蘭争議は尼鋼争議とともにデフレ下の企業整備に伴い発生した争議の典型であり,かつ〈ぐるみ闘争〉を行ったものとしても知られている.〔参〕角田豊〈日鋼室蘭争議〉(藤田若雄・塩田庄兵衛編《戦後日本の労働争議・上》1963).




大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。

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