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ドッジ・ライン[経]1949.3.7

ドッジ・ライン[経]1949.3.7

   〈経済安定9原則〉の具体化とその実施は,マ元帥の財政顧問としてワシントンから派遣されたドッジ公使によって推進されたことから,この名がとられた.それは日本政府(あるいはGHQ)の予想を越えた厳しいもので,(1)超均衡財政を編成し価格補給金を削るとともに,(2)復金の新規貸出を停止して国家資金への依存をたち切り,(3)さらに単一為替レートを設定して世界市場に組み込み,米国の援助への依存から脱却をはかる,というものであった.その実施は安定恐慌をひき起こし,インフレの収束と企業の合理化をみたものの大量の失業者を生み出し,労働者・農民の生活を圧迫することになった.〈竹馬の脚〉を切ると表現されたこの大手術によって,戦後日本経済の復興は自由主義経済の論理に立つ方向性が確立された.〔参〕大蔵省財政史室編《昭和財政史》3巻,1976.正村公宏《戦後史・上》1985.⇒1949[経]8.26.




大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。

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