電産型賃金[労]1946.10.7
電産型賃金[労]1946.10.7
産別10月闘争で生みだされた電産型賃金体系の基本的特徴は,(1)権利としての賃金思想を確立し,これを土台として,労資の賃金協定で賃金体系を決める,(2)年齢・勤続等客観的で明確な基準で各人の賃金を決定する,(3)労働時間と賃金の関係を明確化して基準労働賃金と基準外労働賃金の区分をする,(4)最低生活保障の原則を確立して年齢別最低保証給を設定する等の諸内容が生み出された.これらの特徴は,大多数の労働者に支持され賃金闘争の発展に寄与した.しかし,当時の極端な低賃金水準に対応して年齢給中心であったため労働の質の差の問題に有効に対処しえないという欠陥があった.〔参〕舟橋尚道《日本の賃金形態》1957.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。