生活保護法[政]1946.9.9
生活保護法[政]1946.9.9
敗戦直後の深刻な困窮状況に対し占領軍の〈公的扶助に関する覚書〉に基づき,1946年第90帝国議会で新憲法と並行審議のうえ同年9月9日法律17号として公布,翌10月から施行された.〈生活の保護を要する状態にある者〉に対し無差別平等に国が保護するとして一般扶助主義を明らかにした点で,労働能力ある者を排除した戦前の制限扶助的救貧立法に比べ画期的であった.しかし,権利否定的政府解釈の余地をのこすなどの問題も多く,’48年2月結成の生活保護改善同盟の活動・就労闘争・生活保護獲得闘争,’49年9月社会保障制度審議会勧告などをうけ,’50年5月,現行生活保護法が成立した.〔参〕井上英夫〈生活保護法の形成過程と機能〉(早稲田法学会誌27巻).
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。