救国民主連盟[政]1946.5.26
救国民主連盟[政]1946.5.26
社会党の森戸辰男議員は,5月11日の代議士会で〈救国民主戦線〉の結成を提唱,5月13日の救国民主連盟特別委員会の設置を経て,5月15日には〈目的及び指導方針〉などが決定された.さらに5月26日に組織大綱(森戸案)も決定され,6月7日,救国民主連盟の結成が正式に呼びかけられた.これに対して共産党は,(1)社会党優先の性格が強いこと,(2)中央組織を〈議会部〉と〈大衆運動部〉とに分け政党が大衆運動を指導する組織構造になっているなど議員優位の思想が強いこと,(3)また民主人民戦線運動に対抗する色彩も濃いことなどから批判的だったが,孤立化を避けるため交渉継続の態度をとった.しかし,社会党は7月14日,〈条件未成熟とみなし交渉を打ち切る〉との結論に達し,7月21日に正式の結成大会を開催したものの,連盟の活動は具体化することなく終わった.〔参〕笹田繁《日本社会党・上》1960.日本社会党編《記録・日本社会党の20年》1965.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。