統制会[経]1941.11.-
統制会[経]1941.11.-
戦時下に産業別に結成された経済統制機構.1941年4月まず鉄鋼業で組織され,8月30日の重要産業団体令によって政府の指定業種に統制会が設置されることとなった.10月30日の重要産業指定規則で12分野(鉄鋼・石炭・鉱山・セメント・精密機械・電気機械・産業機械・自動車・車両・金属鉱業・貿易・造船)が第1次の指定を受け,翌’42年1月までに各統制会が発足した.さらに’42年5月に鉄道統制会が,8月の第2次指定で9統制会(綿スフ・絹人絹・羊毛・麻・化学工業・軽金属・油脂・皮革・ゴム)がそれぞれ設立された.これら合計22の統制会は,関連会社や団体の強制加入のカルテルで,会長の任免権は主務大臣が握り,会長は会社・団体の人事に介入する権限をもっていた.〔参〕原朗〈戦時統制経済の開始〉(《岩波講座日本歴史》20巻,1976).
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。