〈日本の共産主義者への手紙〉[社]1936.2.10
〈日本の共産主義者への手紙〉[社]1936.2.10
在モスクワの野坂参三・山本懸蔵が岡野・田中の名前で,コミンテルン第7回大会の人民戦線戦術にのっとり,発表した文書.《国際通信》5月号に掲載された.内容は,(1)当面の政治目標を32年テーゼの〈天皇制打倒〉にかえて,軍部による〈軍事ファシスト独裁〉と規定して革命方式を撤回し,(2)共産党員は社会大衆党はじめ合法的な労働組合・農民組合に入って活動することをよびかけた.理論的・思想的意味は大きかったが,このとき共産党の組織は壊滅しており,現実の運動には成果をあげえなかった.〔参〕《野坂参三選集・戦時篇》1962.江口圭一《都市小ブルジョア運動史の研究》1976.⇒1932[国]5.20.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。