出版法改正[政]1934.5.2
出版法改正[政]1934.5.2
1893年に制定された出版法は,1909年制定の新聞紙法とともに,出版物取締りの基本法として〈活躍〉したが,ファシズム台頭期にそれに即応した若干の改正をみた.第1は,従来から〈政体ヲ変壊〉せんとする事項等の出版物への掲載に対しては刑事罰の規定があったが,その要件に〈皇室ノ尊厳ヲ冒瀆〉するものという項が加えられたことであり,第2は,レコードを新たに出版法の規制の下に入れたことである.前者は国体イデオロギーの強化を意図したものであった.〔参〕奥平康弘《表現の自由・I》1984.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。