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佐野・鍋山転向声明[文]1933.6.7

佐野・鍋山転向声明[文]1933.6.7

   共産党最高幹部佐野学・鍋山貞親の獄中転向声明は32年テーゼ批判の装いのもとに,家族主義的民族国家観を標榜して共産主義的信条の喪失,侵略戦争への協力を自己弁護したもので,減刑を餌とする検事局の組織撹乱策に手をかした.家族制度をてこに知識人学生らを対象とする思想善導策にはずみをつけ,全農全会派の合法主義への転換も誘った.しかし,〈一国社会主義〉の主張も理論・実践活動の余地はほとんどなく,変節者として社会的政治的影響を失った.〔参〕思想の科学研究会編《転向》上巻,1959.




大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。

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