５・１５事件［政］１９３２．５．１５

   古賀清志・三上卓ら１０人の海軍青年将校は，陸軍士官学校生徒，愛郷塾生らを加えて首相官邸を襲撃し犬養毅首相を暗殺した．このほか警視庁・政友会本部・日本銀行・三菱銀行なども襲撃して東京を混乱状態に追い込み，戒厳令を布告させて一挙に軍事政権の樹立と国家改造の断行をめざしたが不成功に終わった．この事件により護憲３派内閣以来続いてきた政党内閣は終止符を打ち，代わって軍部と官僚が政治の表舞台に本格的に登場することになった．〔参〕歴史学研究会編《太平洋戦争史１》１９７１．

大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』（労働旬報社、1995年）に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。