万宝山事件[国]1931.7.1
万宝山事件[国]1931.7.1
中国吉林省万宝山地域で,朝鮮人移住農民と彼らの水路工事で被害を受けた中国人農民との間に紛争が生じた.中国側の抗議によって工事は一時中止されたが,まもなく日本領事館と警察の保護下で再開されたことから,7月1日の中国農民の蜂起に続き大規模な日中の武力衝突事件となった.日本領事館は事件を誇大にみせる虚偽情報を流し,これが朝鮮全域に報道されたため中国人襲撃事件が各地で発生した.事態は平壌各団体連合会等の活動により10日までに収拾された.この事件は日本国内の対中国強硬論台頭の一契機となった.〔参〕朴永錫《万宝山事件研究》1978.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。