富士瓦斯紡川崎工場争議[労]1930.11.1
富士瓦斯紡川崎工場争議[労]1930.11.1
煙突男第1号出現の争議.会社は赤字経営のため1930年6月27日従業員2853人中378人の解雇を発表した.これに対し労働者は総同盟の指導で争議に入ったが,協調会の調停により解雇手当増額等でいったん解決した.しかし,9月18日には減給案が発表され,総同盟は承認したが,労農党の指導で一部従業員が11月1日からストに突入,30人解雇され持久戦となった.11月16日,争議応援団員の田辺潔が50m余の工場の大煙突に登り要求貫徹まで降りずと宣言.天皇の神戸の観艦式行幸で西下の際赤旗が見えてはと驚愕した川崎警察署長が調停に入り,11月21日解雇手当増額等で解決.以後各地の争議で煙突男が現われた.〔参〕神奈川県労働部《神奈川県労働運動史・戦前編》1966.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。