仏共産党〈階級対階級〉戦術[国]1928.1.30
仏共産党〈階級対階級〉戦術[国]1928.1.30
選挙における当落の結果に関係なくあくまで共産党独自の主張を強く訴えることを主眼とする戦術で,フランス共産党が1928年4月の国民議会選挙で採用した.コミンテルンは,資本主義の相対的安定が終わりをつげ,階級対立が尖鋭化しつつあるとの情勢分析にもとづいて,この戦術を要求したが,この方針はフランス共産党に大きな混乱を惹き起こした.後に資本主義と癒着した社会民主主義との全面的な闘争を宣言する方針へと拡大され,各国で社共の統一行動を不可能にし共産党を孤立させる要因となった.〔参〕富永幸生ほか《ファシズムとコミンテルン》1978.⇒1935[国]7.25.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。