工場法改正[政]1923.3.30
工場法改正[政]1923.3.30
1919年ワシントンで開かれた第1回国際労働総会は8時間労働制や深夜業の禁止など,労働保護の一連の諸条約を採択した.第1次大戦後のこうした国際環境の変化は,政府に工場法改正の必要性を認識させ,社会局における検討を経て,’23年3月30日改正工場法が公布された.主要な改正点は,(1)法の適用範囲を職工15人から10人以上使用の工場にまで広げたこと,(2)保護職工の範囲を15歳から16歳未満にまで拡張したこと,(3)保護職工の最長就業時間を12時間から11時間に短縮したこと,(4)深夜業禁止の猶予時間を本改正法施行後3年間に改めたこと,などであった.なお,本改正法の施行は関東大震災などの影響で’26年7月まで延引された.〔参〕西村譲《日本労働法史論》1984.⇒1911[政]3.29.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。