法政大学大原社会問題研究所 オイサー・オルグ  OISR.ORG 総合案内

文字の大きさ

  • 標準
  • 拡大

背景色を変える

  • 白
  • 黒
  • 青

ホーム   >    研究活動・刊行物    >   デジタルライブラリー   >    『社会・労働運動大年表』解説編    >   米騒動[政]1918.7.23

米騒動[政]1918.7.23

米騒動[政]1918.7.23

   この日,富山県魚津町漁民の妻たちが米の県外移出を阻止しようとしたのを皮切りに,青森・秋田・岩手・沖縄の4県を除く全道府県で米の廉売を求め,米穀商を襲撃するなどの民衆の行動が勃発した.原因はシベリア出兵を見越した商人・地主らの投機にあり,米価は同年の夏,鰻上りに高騰した.騒動は,8月に入って広がり,14日に新聞報道が禁じられるまでが最盛期となった.政府は警察力のみでは間に合わず,国内では未曽有の規模の軍隊を投入して鎮圧に努めたが,10月まで騒動は散発した.参加者の多くは都市の下層民で,その職業は多様である.工場や鉱山の労働者は,呉や筑豊など局地的には主力をなしたが,多くは都市下層民として,労働者としての独自性は示さずに行動した.騒動の結果,寺内内閣は倒壊し,初の平民宰相による政党内閣=原敬内閣が出現した.〔参〕井上清・渡部徹編《米騒動の研究》全5巻,1959~62.




大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。

ページトップへ