《貧乏物語》[文]1916.9.11
《貧乏物語》[文]1916.9.11
〈驚くべきは現時の文明国に於ける多数人の貧乏である〉で始まる京大教授河上肇の《貧乏物語》は大きな反響をよんだ.上編でいかに貧乏という〈大病〉が社会をおかしているかを説き,中編でその〈大病の根本原因〉,下編では貧乏の根治法を検討している.解決の道は富者の奢侈廃止に求められたが,櫛田民蔵は社会問題解決を労働者階級の自覚に求めるべきであると批判した.〔参〕住谷一彦編《日本の名著49・河上肇》1970.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。