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大逆事件[政]1910.5.25

大逆事件[政]1910.5.25

   明治末の厳しい弾圧下に少数の社会主義青年が企てた明治天皇暗殺計画とそれを利用した当局の社会主義者弾圧事件.赤旗事件後,ますます強化される弾圧体制に,宮下太吉ら一部の社会主義者は天皇・皇室に対する人民の迷信を打破する必要を痛感し,爆裂弾による天皇暗殺を話し合った.しかし計画が具体化される前に,1910年5月,宮下が長野県明科で検挙され,計画は頓挫した.当局は宮下の検挙を全国的な社会主義者の弾圧に利用し,最終的に,事件に全く無関係なものを含め26人を起訴.証人を一切認めぬ1審(大審院)即決の裁判で24人を死刑(12人は無期に減刑),2人を有期刑に処した.幸徳秋水ら12人は判決から1週間後の’11年1月24,25の両日,処刑された.事件は,石川啄木・永井荷風をはじめ,国の内外の作家・知識人に大きな衝撃を与えた.〔参〕神崎清《革命伝説》1968.幸徳秋水全集編集委員会《大逆事件アルバム》1974.上田穣一・岡本宏《大逆事件と『熊本評論』》1986.⇒1908〔社〕6.22 1910[政]9.上,1911[文]2.1.




大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。

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