営業税改正運動[経]1906.10.16
営業税改正運動[経]1906.10.16
日清戦争後の増税策によって1896年から設けられた営業税には,施行以来商業会議所を中心に反対運動がつづいていた.最初の納期をむかえた’97年春から夏にかけては,全国で税務当局と納税者が衝突し,税務署に数百人が押し寄せる事態がおきた.以後,毎年のように同様の紛争が起こり,とくに1914年と’22年はピークとなった.運動は,北海道から九州まで,大資本家から地方の小商人に及び,’26年に同税が廃止されるまでつづいた.この運動は’14年の場合,憲政擁護運動と重なり合ってその裾野を形成するなど,〈大正デモクラシー〉期の民衆運動の一翼を担っていた.〔参〕江口圭一《都市小ブルジョア運動史の研究》1976.⇒1914[社]1.5.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。