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松方デフレ[経]1885

松方デフレ[経]1885

   1881年10月大蔵卿に就任した松方正義によるインフレ終息のための財政金融政策によって生じたデフレ(’82~85年).松方は大隈重信らの紙幣消却政策を一面ではうけつぎ,超緊縮財政と日本銀行設立,正貨取得のための海外荷為替政策を行い,銀と紙幣の価格差をなくし兌換する施策をとった.しかし’82年の壬午事変を直接的契機として’83年度より軍備拡張8ヵ年計画を実施し,そのための増税と地方財政への経費の転嫁を行った.この政策は,農産物価格の下落とあいまって農民にとくに深刻な打撃を与え,日本型原始的蓄積を推進し,企業勃興の条件を造出した.〔参〕石井寛治ほか編《近代日本経済史を学ぶ・上》1977.⇒1884[社]10.31.




大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。

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