碓氷製糸社・開明社[社]1878.4.-
碓氷製糸社・開明社[社]1878.4.-
開港後生糸価格が騰貴し製造高も増加するにつれ〈粗製濫造〉の弊害が生じた.群馬県碓氷郡地方では,生糸商萩原音吉・豪農萩原鐐太郎らの発起で,1878年4月座繰製糸の改良を主旨とする碓氷社を興した.組合員相互の共同荷造と糸質の一様化を主要目的とした.翌’79年1月,長野県川岸村の片倉兼太郎ら3人により創立された開明社は,繭の共同購入,資金の共同借入を行い,社中16ヵ所の経営で製造された生糸の共同販売を行った.開業期日・製糸方法・賃金および諸施設に至るまで,統制して同一歩調の経営を行おうとする強力な製糸結社であった.〔参〕《碓氷社50年史》1927.《片倉製糸紡績株式会社20年誌》1940.
大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。