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民撰議院設立建白書[政]1874.1.17

民撰議院設立建白書[政]1874.1.17

   前年の政変で下野した板垣退助・後藤象二郎・副島種臣らは,1月12日,愛国公党を結成し,17日,板垣ら8人は左院に〈民撰議院設立の建白書〉を提出,翌日,新聞に公表した.これを機に,議会設立の是非や時期をめぐって,新聞・雑誌で論争が展開された.板垣らは有司専制を批判し,租税納入者には国政参与の権利があるとする一方で,議会開設により〈上下親近し君臣相愛し我帝国を維持振起〉できると主張し,参政権も当面は士族と豪農商に限定していた.また,同志の一人,江藤新平は建白書提出後の2月1日,郷里の征韓党とともに佐賀の乱を起こした.しかし,こうした国益優先の根強い発想にもかかわらず,この建白書は専制政府に反対する人々に,議会開設という目標と理論を与え,これ以後の自由民権運動の起点となった.〔参〕後藤靖《自由民権運動の展開》1966.




大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。

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