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日米修好通商条約[政]1858.7.29

日米修好通商条約[政]1858.7.29

   神奈川・兵庫など4港の開港時期を明示し,開港場での自由貿易を約束して長年の鎖国を解き,開国を決定した条約.関税自主権は否定され,領事裁判権を認めるなど不平等な内容を含む.ただ清国と違い外国人の国内旅行の自由を認めず,またアヘン貿易禁止規定が盛り込まれた.8月には蘭・露・英と,10月には仏との間でほぼ同内容の条約が結ばれた.1853年7月のペリー来航と’54年3月の日米和親条約締結以来,開国の是非をめぐり国論は二分されてきたが,この条約締結によって対立は決定的となった.勅許を得ず調印した大老井伊直弼の独断専行を非難して尊皇攘夷運動が燃え上がり,明治維新にいたる激動の起点となった.また明治政府にとって〈安政5ヵ国条約〉の不平等規定撤廃は一大課題で,明治前半の外交は〈条約改正〉を中心に展開される.〔参〕加藤祐三《黒船前後の世界》1985.




大原クロニカは、法政大学大原社会問題研究所編『新版社会・労働運動大年表』(労働旬報社、1995年)に基づいたウェブ歴史事典です。日本の社会運動・労働運動を中心に解説しています。

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